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借地権vs底地|借地権の基礎知識

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コンテンツ番号:3146

借地権vs底地

質問 借地権vs底地、どちらが強力な権利なのか

一般的に底地より借地権の方が強力な権利を持っていいといえるでしょう。

借地権vs底地、どちらが強力な権利なのかのイメージ

所有権の内容

民法206条:「所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。」

土地所有者は上記の「所有権」という権利を持っていて、その土地に関しては独占的しかも自由に使うことができます。地主さん(底地権者)の持っている権利も「所有権」です。ただし、土地を利用する権利は制限されています。つまり、借地人(借地権者)が利用しているため、地主さんは使用することはできません。
それでは、底地と借地権どちらが強力か2つの観点から考察してみましょう。

1. 価格の観点

参考;路線価参考
特に都心を見て頂けると分かるのですが、借地権の価値が圧倒的に高くなっています。価格的には借地権の圧勝と言っても過言ではありません。

2. 法律での保護の観点

(借地契約の更新請求等)

借地借家法5条:「借地権の存続期間が満了する場合において、借地権者が契約の更新を請求したときは、建物がある場合に限り、前条の規定によるもののほか、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、借地権設定者が遅滞なく異議を述べたときは、この限りでない。」

借地契約の更新拒絶の要件

同法6条:「前条の異議は、借地権設定者及び借地権者(転借地権者を含む。以下この条において同じ。)が土地の使用を必要とする事情のほか、借地に関する従前の経過及び土地の利用状況並びに借地権設定者が土地の明渡しの条件として又は土地の明渡しと引換えに借地権者に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、述べることができない。」

とあるように借地契約は更新が前提となっていることが分かります。すなわち、地主は側に借地契約を更新しない「正当な理由」が無い限りは、従前の借地契約は継続されます。
以上のように、借地権の方が強力な権利と考えることができます。

この記事の監修者

岡田 卓巳オカダ タクミ

弁護士

弁護士。早稲田大学法学部卒業。東京弁護士会所属。地代滞納、建物明け渡しなど借地権・底地権の案件へ積極的に取り組む。主な著書に「一番安心できる遺言書の書き方・遺し方・相続の仕方」「遺言書作成遺言執行実務マニュアル」など。

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