底地(貸宅地)

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民法改正~敷金や原状回復
(賃貸借について)

質問 民法が改正されると聞きました。の賃貸経営をめぐる法律関係に、どのような影響を与えるのでしょうか。

詳細解説

2017年4月14日、「契約や金銭の支払いに関するルールを定めた民法の規定(債権法)を見直す改正法案」が衆議院本会議で可決。同年5月26日には、参院本会議でも賛成多数で可決し、成立しました。

民法は1896年(明治29年)の制定以来、大きな変更はなかったのですが、なんと約120年ぶりの大幅な変更になります。「民法の一部を改正する法律案」の附則によると、公布の日から起算して3年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することになっています。

賃貸借関連の改正を例に挙げると

  1. 家賃や損害賠償請求権の消滅時効に関する改正

  2. 延滞賃料等についての遅延損害金に関する改正

  3. 保証人に関する改正

  4. 賃借人の契約終了時の収去義務に関する改正

  5. 賃貸借期間に関する改正

  6. 賃貸不動産が譲渡された場合の法律関係についての改正

  7. 賃借人の妨害排除請求に関する改正

  8. 賃貸建物の修繕に関する改正

  9. 建物の一部使用不能による賃料の減額に関する改正

  10. 転貸借の法律関係に関する改正

  11. 賃借人の原状回復義務に関する改正

  12. 敷金に関する改正

があります。ここでは、
11. 賃借人の原状回復義務に関する改正
12. 敷金に関する改正について詳しく見ていきます。

賃貸借契約を締結する際に「敷金」を払いますが、実は敷金に関する条文はありませんでした。民法(債権関係)の改正に関する要綱案によると、

「敷金」とは「いかなる名義をもってするかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう。」としています。敷金と関連するのが原状回復です。

これまでの慣習でも敷金は、家賃などの担保の側面が強く、現状回復費を差し引いた額は引き渡し時(退去時)に返還されるべきとされていました。借主が部屋を適法に引き渡したとき、貸主(大家)は敷金を返還しなければならない。」と法律で明文化されます。

(民法(債権関係)の改正に関する要綱案)
※敷金について、次のような規律を設けるものとする。

(1) 賃貸人は、敷金(いかなる名義をもってするかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭をいう。以下この7において同じ。)を受け取っている場合において、次に掲げるときは、賃借人に対し、その受け取った敷金の額から賃貸借に基づいて生じた賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務の額を控除した残額を返還しなければならない。

ア 賃貸借が終了し、かつ、賃貸物の返還を受けたとき。

イ 賃借人が適法に賃借権を譲り渡したとき

(2) 賃貸人は、賃借人が賃貸借に基づいて生じた金銭の給付を目的とする債務を履行しないときは、敷金をその債務の弁済に充てることができる。この場合において、賃借人は、賃貸人に対し、敷金をその債務の弁済に充てることを請求することができない。

としています。そして、原状回復についても明文化されます。

(民法(債権関係)の改正に関する要綱案)
民法第616条(同法第598条の準用)の規律を次のように改めるものとする。

(1) 第34の4(1)及び(2)の規定は、賃貸借について準用する。

(2) 賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く

以下この(2)において同じ。)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。ただし、その損傷が賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

借主が普通に生活して生じた傷や汚れは賃貸人負担となるため、敷金からは、その費用を差し引けないということになります。

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