底地の売却事例ー共有名義の底地を売却できた理由
底地の売却事例ー共有名義の底地を売却できた理由

目次

─ 東京都台東区在住・62歳男性 Tさんのケース
「このままじゃ売れない」──兄の反対に頭を抱えていた日々
東京都台東区で暮らす私は現在62歳。会社も退職し、これからは身の回りを少しずつ整理していこうと考える年齢になってきました。
そんな中、気になっていたのが父から相続した台東区の底地です。約60坪の住宅地で、現在は借地人がアパートを建てて住んでいます。地代は定期的に入ってくるものの、賃料も少なく税金の申告や借地人とのやり取り、そして将来の相続リスクを考えると、「元気なうちに売却して現金化しておいた方がいい」と思うようになりました。
この底地は、私と妹、そして兄の3人の共有名義です。妹も私と同じ考えで、「そろそろ整理したいよね」と同意してくれていました。
しかし――問題は、長男である兄の存在でした。
「売る必要なんてない」「借地人がちゃんと地代を払ってくれてるんだから、放っておけばいい」
兄は最初から最後まで、この一点張り。何を言っても話にならず、まったく協力してくれませんでした。
中央プロパティーとの出会いが転機に
そんな中、インターネットで「底地 売却 共有」などと検索していると、「センチュリー21中央プロパティー」の名前を見つけました。底地や借地権の売買に特化している不動産会社で、事例も多く、信頼できそうだと思い、すぐに問い合わせてみました。
最初は「自分の持分だけでも売れないか」という相談だったのですが、担当の方から返ってきたのはこんな言葉でした。
「T様のように共有名義で悩んでいらっしゃる方は多いです。持分だけの売却も可能ではありますが、全体で売却されたほうが圧倒的に高く、また買い手も付きやすいです。もしご希望であれば、弊社が間に入ってご兄弟と話し合いを進めるお手伝いも可能です。」
この一言が、私の中で一筋の光になりました。
専門家の説得が、兄の気持ちを動かした
早速、中央プロパティーの担当者の方が兄にもアプローチしてくれました。最初は電話で、そして後日、兄の自宅を訪問してくれたそうです。
「なぜ今が売り時なのか」
「台東区の路線価が上がり、今後は下がる可能性もあること」
「借地契約の内容を確認したうえで、売却に適したタイミングであること」
「このまま放置すると、いざ相続が起きた時に、兄のご家族にも負担がかかる」
そういった内容を、感情ではなく冷静かつ専門的な立場から丁寧に説明してくださったと聞いています。
何より兄が納得したのは、「持っていてもリスクは減らない」という言葉だったそうです。確かに、地代収入はありますが、借地人との関係性や契約更新、将来的な建替え協議など、不確定要素が多すぎる。
特に兄は、自分の子どもたちが不動産に詳しくないこともあり、「自分が元気なうちに決着をつけるべきだ」と、最終的には理解を示してくれました。
全体売却が実現。思った以上の価格でまとまった
兄の同意が得られたことで、ようやく本格的な売却がスタートしました。
中央プロパティーさんは、センチュリー21のネットワークを通じて買い手を探してくれ、借地人の事情も考慮しながら、スムーズに交渉を進めてくれました。
数社から購入の申し出があった中で、最終的には「底地を一括で購入し、今後も借地人との関係を大切にしていく方針の業者さん」に決まりました。
売却金額は、私たちが当初想定していた金額よりも2割ほど高い価格になりました。これは、やはり「全体で売れた」ことと、「エリアの路線価が上昇していたこと」が大きかったと思います。
売却後の気持ち:「家族との関係も、財産も、きれいに整理できた」
底地を売却して感じたのは、やはり「心の安心感」です。
これまで、借地人との関係や地代の徴収、相続のことなど、見えないプレッシャーがずっとありました。共有者である兄との関係も、底地の話をするたびにギクシャクしていましたが、今回の件で逆にお互いの立場を理解し合えるようになり、むしろ家族の関係がよくなった気がします。
また、売却して得た資金は、老後の生活資金として、妹ともそれぞれ計画的に使っていくつもりです。兄も、「売ってよかったな。これで心配事が一つ減った」と言ってくれました。
これから底地を整理したい方へ
私がこの経験から伝えたいのは、「ひとりで抱え込まないこと」です。
家族間で持ち合う共有名義というのは、本当に難しい問題です。感情的になると話がこじれるだけですし、自分の意思だけではどうにもなりません。でも、プロの専門家に入ってもらうことで、こんなにもスムーズに前に進めるんだということを今回実感しました。
中央プロパティーさんのように、底地や共有名義に強い会社に相談することが、第一歩になるはずです。私たちのように、全員が納得する形で売却ができるケースも、決して珍しくありません。
最後に:今がその「タイミング」かもしれません
台東区のような都市部では、底地の価値も時期によって大きく変動します。「いつか売ろう」と思っていても、タイミングを逃すと買い手が見つからなかったり、借地人との関係が複雑化してしまうこともあります。
自分が元気なうちに、そして家族が納得して動けるうちに――。
今回の売却は、私にとって「未来の安心を買ったようなもの」だったと思っています。
【インタビュー協力】
東京都台東区在住・Tさん(62歳・男性)
売却対象物件:台東区の底地(約60坪・借地人あり)
売却方法:兄弟3人の共有持分を一括売却(中央プロパティーによる調整・仲介)
※本記事はご本人の了承のもと、内容の一部を編集して掲載しています。

この記事の監修者
宅地建物取引士
【相談実績:1,000件以上】
私は借地権に特化した不動産の専門家として、長年の経験を活かし、お客様に最適なアドバイスを提供しています。借地権の売却や更新、契約内容に関する問題など、複雑な手続きや法的な疑問に対しても、分かりやすく丁寧にサポートいたします。お客様のご希望に沿った解決策を提案し、安心して取引できるよう全力でお手伝いします。どんな小さなお悩みでも、お気軽にご相談ください。お客様にとって最善の結果を導くことをお約束します。