その地代は妥当?プロが教える適正地代の計算方法と値上げの根拠|借地人とのトラブル
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その地代は妥当?プロが教える適正地代の計算方法と値上げの根拠

「うちの地代、もしかして安すぎるのでは?」

そう感じながらも、適正な地代がいくらなのか分からず、何年も据え置いたままになっていませんか。

近年は固定資産税や都市計画税の上昇、物価・地価の変動により、地代だけが取り残されている地主が増えています。

この記事では、不動産実務の現場で使われている適正地代の計算方法と法的に認められる値上げの根拠、さらに借地人と揉めずに進める方法までを、地主目線で分かりやすく解説します。

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うちの地代は安すぎる?適正価格を知るべき3つの理由

「長年の付き合いだから」「今の金額でも生活はできているから」と、地代を据え置くことにはリスクが伴います。なぜ今、適正価格を確認すべきなのか、3つの重要な視点を解説します。

① 固定資産税の増税リスク|「逆ザヤ」の危険性

固定資産税や都市計画税は、地価の変動や自治体の評価替えによって、地主様の意向とは無関係に上昇し続けます。

一方で、地代を長年据え置いていると、収支バランスが崩れ、以下のような「逆ザヤ状態」に陥る危険があります。

地代収入<公租公課(固定資産税等)+維持管理コスト

地主様が身銭を切って、借地人に土地を提供しているという本末転倒な状況です。

特に都市開発が進むエリアでは、税金だけが跳ね上がり、気づけば「土地を持っているだけで赤字」というケースも珍しくありません。

少なくとも公租公課の3倍程度(住宅地の場合)の地代を確保できているか、今すぐ納税通知書と照らし合わせる必要があります。

② 物価・地価の上昇|地代据え置きは“見えない損失”

インフレによって物価が上がり、周辺の地価や家賃相場が上昇しているにもかかわらず、地代だけが昭和・平成初期のままになっていませんか?

地代が変わらないということは、実質的に「毎年少しずつ値下げをしている」のと同じです。

本来、適正価格であれば得られていたはずの収益を、何十年も失い続けていることになります。

地代が低いままでは、その土地が生み出すパワー(収益性)が低いとみなされ、地主としての経済的地位を自ら下げてしまうことになります。

借地人への配慮は大切ですが、経済状況に合わせた緩やかなスライドは、健全な賃貸借関係を維持するために必要な正当行為です。

③ 相続時の評価への影響|収益性の低い土地は不利

地代の問題は、あなた自身の代だけでは済みません。不相応に低い地代は、次世代へ「負の遺産」を引き継ぐリスクを孕んでいます。

相続税は、収益性に関わらず「土地の評価額(路線価等)」に基づいて課税されます。地代収入が少ないと、高額な相続税を支払うための現金が手元に残らず、大切な土地を手放さざるを得なくなるかもしれません。

また、借地権付きの底地を売却しようとする際、買主(投資家など)は「利回り」を重視します。地代が極端に低い土地は「収益性の低い不良資産」とみなされ、相場よりも大幅に買い叩かれる原因となります。

適正な地代への改定は、家族の資産を守るための「将来への備え」でもあるのです。

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地代の値上げが認められる「3つの正当な理由」

借地人に地代の値上げを求める際に最も重要なのは、感情論ではなく法的根拠を示すことです。


借地借家法第11条では、一定の事情変更があった場合、地主から地代増額を請求できると定められています。

ここでは、実務上特に認められやすい3つの理由を整理します。

①土地に対する公租公課(税金)の増額

固定資産税や都市計画税が以前より上昇している場合、それは地主が一方的に負担しているコスト増です。


税金は地代と連動して自動的に上がるものではないため、地代を据え置いたままだと地主だけが負担を被る構造になります。裁判例でも、税負担の増加は地代値上げの合理的な理由として認められやすいとされています。

②土地価格の上昇・経済事情の変動

近隣の公示地価や路線価が上昇している場合、その地域の土地利用価値が高まっていると評価されます。

また、近年のような物価上昇やインフレも、社会経済事情の大きな変化として考慮されます。


契約当時と現在で経済環境が大きく異なる以上、当時の地代が現在も妥当とは限らないという主張は十分に合理性があります。

③近隣の地代相場との比較

周辺の同種・同条件の土地と比べて、自分の土地の地代が著しく低い場合、「地代が不相当」として改定を請求できます。


特に長期間改定されていない地代は、相場との乖離が大きくなりやすく、値上げの正当性を説明しやすいポイントになります。

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借地人を納得させる!値上げ交渉の進め方ステップ

地代の値上げは、進め方を誤ると感情的な対立に発展しかねません。
トラブルを最小限に抑え、円滑に交渉を進めるための基本的な3ステップを押さえておきましょう。

ステップ1:資料の準備

まずは客観的な証拠をそろえることが不可欠です。


固定資産税・都市計画税の納税通知書の写し、路線価や公示地価の推移、周辺地代の水準が分かる資料などを準備します。

可能であれば、不動産会社の簡易査定や鑑定士の意見書があると説得力が高まります。

ステップ2:誠実な通知

いきなり値上げ額を提示するのではなく、まずは「ご相談したいことがある」という形で話し合いの場を設けます。


これまでの契約関係への感謝を伝えつつ、税金や維持管理コストが増えている現状を説明し、「やむを得ず見直しを検討している」という姿勢を示すことが重要です。

ステップ3:専門家の活用

話し合いが平行線になった場合は、不動産鑑定士による鑑定書を取得し、第三者の立場から算出された適正地代を提示します。


それでも解決が難しい場合は、弁護士や借地権に詳しい専門家に依頼することで、感情的対立を避けつつ法的に整理した交渉が可能になります。

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地主様にとって、地代の改定は心理的なハードルが高いものです。

しかし、根拠に基づいた適正な地代設定は、土地を次世代へ引き継ぐための義務でもあります。

まずは、「現在の公租公課の何倍になっているか」を確認することから始めてみてください。

「自分のケースで具体的な適正価格を試算してほしい」「交渉をサポートしてほしい」という方は、ぜひセンチュリー21中央プロパティーへご相談ください。

専門のコンサルタントが、弁護士と連携しながら、あなたの権利と大切な資産を守るための最適な解決策をご提案いたします。

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地代の値上げに関するQ&A

Q. 借地人が値上げを拒否したらどうする?

A. 借地人が合意しない場合でも、値上げできる可能性はあります。

借地人が従来の地代しか払わない場合は「供託(法務局に預けること)」されることが多いですが、最終的には「地代確定調停」や裁判で決着をつけることになります。

まずは調停での話し合いを目指すのが一般的です。

Q. 契約書に「据え置き」の特約があったら?

A. 「何があっても地代は上げない」という不増額特約がある場合、原則としてその期間内は値上げが難しくなります。

ただし、経済状況が激変し、その特約を維持することがあまりに不公平であると認められる特殊なケースでは、改定が認められることもあります。

Q. 更新料との兼ね合いはどう考える?

A. 毎月の地代を上げる代わりに更新料を低く抑える、あるいはその逆といった調整を行うことがあります。

トータルでの収益バランスを考え、借地人が受け入れやすい着地点を探るのが賢明な判断です。

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この記事の監修者

塩谷 昌則

弁護士

エルピス総合法律事務所 代表弁護士/宅地建物取引士
東京大学法学部を卒業後、20年以上にわたり不動産法務の最前線で活躍するスペシャリスト。東京弁護士会に所属し、弁護士資格に加え宅地建物取引士の資格も有することで、法律と不動産実務の両面から深い専門知識と豊富な経験を持つ。

特に借地権における紛争解決においては、業界屈指の実績を誇り、借地権更新料問題、地代増減額請求、借地非訟事件、建物収去土地明渡請求など、複雑な案件を数多く解決に導いてきた。

著書に「事例でわかる 大家さん・不動産屋さんのための改正民法の実務Q&A」がある。メディア出演やセミナー登壇実績も多数。

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