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【弁護士Q&A】地代の滞納について相談です|トラブル事例

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【弁護士Q&A】地代の滞納について相談です

借地権付きの一戸建てに住んでいます。
今、半年ほど地代を滞納してしまっています。
あまり地代を滞納していると、借地権がなくなってしまうという話を聞いた事があり心配です。
地代を滞納すると借地権がなくなって、追い出されるということが本当にあるのでしょうか?

借地契約も契約である以上、契約上の債務不履行が生じれば、契約が解除されるリスクがあります。

地代の支払いは借地人としての基本的な義務ですので、地代を滞納すれば、それを理由に借地契約を解除される恐れがあり、借地契約が解除されれば、その時点で借地権は消滅するため、借地人は、自身の責任と費用で借地上の建物を解体収去して、土地を地主に返還しなければならなくなります。

但し、借地契約は、地主と借地人との間の信頼関係を基礎とする継続的な債権債務関係であることから、債務不履行に該当する事由が生じた場合でも、それだけで直ちに契約関係を解消させるべきではなく、契約当事者間の信頼関係が破壊されていないときには契約関係を継続させるべき、逆に言うと、借地契約の債務不履行解除が認められるのは、契約当事者間の信頼関係が破壊されている場合に限られるべきである、と考えられています。

この考え方は信頼関係(不)破壊の法理と呼ばれ、判例上確立した法理となっています(最高裁昭和30年9月22日判決ほか)。

そのため、地代の支払いが1回遅れた程度では、債務不履行を理由とした地主からの借地契約の解除は認められません。

とはいえ、当然、地代の滞納が続くほど、信頼関係の破壊は認められやすくなります。滞納が何か月分以上になったら解除が認められる、という具体的なルールがあるわけではありませんが、裁判例の傾向からすると、半年分近い滞納が生じている事案では、多くの場合に信頼関係破壊が認められているようです。また、地代の問題以外にも債務不履行自由が生じている場合は、それらの事情を総合的に勘案して、より短期間の地代滞納でも信頼関係破壊が認められる可能性があります。

何らかの突発的な事情で1回だけ支払いが遅れてしまいそうというケースの場合は、遅れても契約解除のリスクは高くありませんが、もし、地代の滞納が恒常化・長期化する恐れが生じた場合には、早い段階で地主に相談し、今後の地代の月額や支払方法について協議を行なうべきです。

まとめ

  • 地代の滞納を理由に借地契約が債務不履行解除されると、借地権が消滅してしまいます。
  • 判例上、借地契約の債務不履行解除には、債務不履行に当たる事実のほかに、契約当事者間の信頼関係の破壊が必要とされています。
  • 裁判例の傾向としては、半年近い地代の滞納が生じているケースでは、多くの場合に信頼関係の破壊が認められています。

この記事の監修者

都丸 翔五トマル ショウゴ

社内弁護士

当社の専属弁護士として、相談者の抱えるトラブル解決に向けたサポートをおこなう。
前職では、相続によって想定外に負債を継承し経済的に困窮する人への支援を担当しており、これまでの弁護士キャリアの中では常に相続人に寄り添ってきた経験がある。
相談者の立場に立ち、不利な点も含め、必要な事実を正確に説明する高いプロ意識に定評がある。

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