底地の有効活用、5つの収益改善事例と方法を紹介|底地の基礎知識
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底地の有効活用、5つの収益改善事例と方法を紹介

「地代が安すぎて、固定資産税を払うとほとんど手元に残らない」
「更新料や地代改定の交渉がストレスで、借地人と話すのが億劫」

底地を所有している方の多くが、このような悩みを抱えています。

底地は借地権が付いている特殊な不動産であるため、アパートや駐車場のように自由な活用ができず、「収益性が低い資産」と見られがちです。

しかし実際には、

  • 売却
  • 権利整理
  • 収益改善の戦略変更

といった底地特有の制約を理解した上で適切な手法を選べば、収益改善は十分可能です。

本記事では、底地の基本的な問題点を整理したうえで、実際に収益が改善した5つの具体事例と活用スキームを詳しく紹介します。

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なぜ底地の収益性は低いのか?3つ要因

底地の収益性が低いと言われるのには、主に3つの理由があります。

①地代の相場が低い

地代が低く抑えられてしまう背景には、法律による強力な制限があります。

地代を値上げしたくても、借地人との合意が必要です。

合意が得られない場合、裁判で「継続賃料」を争うことになりますが、裁判所は「急激な変化」を嫌うため、相場並みへの一気の値上げはまず認められません。

底地の利回りは一般的に 1〜3%程度 と言われています。アパート経営などの建物賃貸(利回り5〜8%前後)と比較すると、投資対象としては極めて効率が悪いのが実態です。

住宅地における底地の地代は、一般的に固定資産税・都市計画税などの公租公課の3〜5倍程度に収まるケースが大半です。

例えば、

  • 固定資産税等:年10万円
  • 地代収入:年30〜50万円

この水準では、大きな収益改善は見込めず、「持っているだけの土地」になりがちです。

月々の地代が低いため、20年に一度程度の「更新料」や、建て替え時の「承諾料」といった臨時収入がないと、実質的な収益がほとんど残らない構造になっています。

②地主が自由に土地を使えない

底地には借地人が存在するため、

  • 建物の建て替え
  • 自己利用
  • 賃貸経営

といった一般的な土地活用ができません。

日本の法律は歴史的に「借りている側(住む権利)」を非常に強く守っています。

例えば、契約期間が満了しても、地主側に「正当な事由」がなければ更新を拒否できません。この「正当な事由」は非常にハードルが高く、単に「自分で使いたい」という理由だけでは認められないケースがほとんどです。

さらに、旧法借地権の場合、一度貸すと「子が継ぎ、孫が継ぐ」という形で半永久的に土地が返ってきません。

つまり、土地の所有権(底地権)を持っていても、実際にその土地を支配しているのは借地人です。地主は「税金を払う義務」はありますが、「活用を決定する権利」を実質的に奪われている状態です。

この「自由度の低さ」が、底地の収益性を大きく制限しています。

③流動性が低く売りたくても売れない

底地は第三者にとって扱いづらく、

  • 一般の不動産市場では売却しにくい
  • 金融機関の担保評価も低い

という特徴があります。

底地を高く買い取れるのは、土地を完全な所有権にできる「借地人」か、長期的な利回りを狙う一部の投資家に限られます。

底地は所有していても自由に活用できず、地代の滞納リスクや境界トラブル、煩雑な借地条件の交渉など、収益に対して管理の手間(精神的コスト)が非常に大きい資産です。

そのため、需要は極めて限定的であり、借地人以外に売却しようとすると、価格を大幅に下げざるを得ないのが現実です。

また、金融機関は、担保価値を「有事の際の換金性」で判断します。

しかし、底地は自由に建物を建てられず転売も困難なため、担保評価は著しく低くなります。買い手がローンを組みにくいことは、購入検討者をさらに減らす要因となり、「売却したくても買い手が見つからない」という悪循環を生んでいます。

その結果、「出口が見えない資産」になりやすいのです。

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底地の有効活用による収益改善【具体事例5選】

①借地人に底地を売却し、月3万円の地代が一括1,200万円に

▼ 底地の状況

  • エリア:東京都郊外
  • 土地面積:120㎡
  • 地代:月3万円(年36万円)
  • 借地期間:30年以上継続
  • 更新料なし

▼ 課題

  • 地代が安く、固定資産税を差し引くと実質利回りが低い
  • 相続時の評価が複雑で、子どもが管理を望んでいなかった

▼ 実施した有効活用方法

借地人に対して底地の直接売却を提案。
不動産鑑定評価を基に価格を算出し、感情的対立を避けながら交渉を進めました。

▼ 結果

  • 売却価格:約1,200万円
  • 管理・トラブルが完全にゼロ
  • 相続財産を現金化でき、分割しやすくなった

▼ ポイント
借地人にとっても「完全所有権を取得できる」という大きなメリットがあり、合意形成しやすいケースです。

事例②借地権を買い取り、古家付き底地を更地化→売却益2,000万円

▼ 底地の状況

  • エリア:地方中核都市
  • 土地面積:180㎡
  • 借地人:高齢、建物は老朽化

▼ 課題

  • 建物老朽化による倒壊・事故リスク
  • 将来的な明け渡し時期が読めない

▼ 実施した有効活用方法

借地人の生活資金ニーズを踏まえ、借地権を約600万円で買い取り。
その後、建物を解体し更地として売却。

▼ 結果

  • 更地売却価格:2,600万円
  • 実質利益:約2,000万円

▼ ポイント
借地人の「現金化したい」というニーズと合致すると、交渉はスムーズに進みやすくなります。

事例③等価交換で底地を活用し、地代収入から家賃収入へ転換

▼ 底地の状況

  • エリア:駅徒歩5分
  • 土地面積:250㎡
  • 地代:年60万円

▼ 課題

  • 好立地にもかかわらず収益性が低い
  • 自己資金での建築は難しい

▼ 実施した有効活用方法

借地人・デベロッパーと協力し、等価交換による共同開発を実施。
小規模賃貸マンションを建築。

▼ 結果

  • オーナー取得部分:賃貸4戸
  • 家賃収入:年間360万円
  • 地代収入の約6倍に改善

▼ ポイント
都市部・駅近の底地では、最も大きな収益改善効果が期待できる方法です。

事例④地代改定交渉で30年間据え置きだった地代を2倍に

▼ 底地の状況

  • エリア:住宅地
  • 地代:月2万円(昭和時代から据え置き)

▼ 課題

  • 周辺相場と大きく乖離
  • トラブルを恐れて交渉を避けていた

▼ 実施した有効活用方法

不動産鑑定士による適正地代の算定を実施。
更新時期に合わせ、段階的な地代改定を提案。

▼ 結果

  • 月2万円 → 月4万円
  • 年間収益:24万円 → 48万円

▼ ポイント
一気に引き上げず「段階改定」にすることで、借地人の理解を得やすくなります。

事例⑤投資家へ売却し、トラブル解消と利益確定を両立

▼ 底地の状況

  • 借地人と関係が悪化
  • 連絡が取れず地代滞納あり

▼ 課題

  • 個人では交渉・管理が困難
  • 弁護士対応も検討していた

▼ 実施した有効活用方法

底地・借地権専門の仲介業者を経由し、投資家に売却。

▼ 結果

  • 相場より低めだが短期間で現金化
  • 精神的ストレス・将来リスクを解消

▼ ポイント
「収益最大化」ではなく「リスク回避」を優先する合理的な選択肢です。

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【チェックリスト】あなたに最適な活用法はどれ?

以下の質問に答えて、最適な方向性を探ってみましょう。

1.  借地人との関係性は良好か?

  • はい → 「底地の売却」「等価交換」の交渉が可能
  • いいえ → 「専門業者への売却」が現実的

2. 土地の立地(駅近か、住宅街か)は良いか?

  • 駅近 → 「等価交換」や「共同開発」で収益の大幅アップが狙える
  • 郊外 → 「売却」して別の資産に買い換えるのが効率的

3. 相続のタイミングは近いか?

  • はい → 早期に「現金化」または「境界確定」を行い、分割しやすい状態にするべき

4. 借地人の年齢や家族構成を把握しているか?

  • 高齢・単身 → 近い将来、相続や建物の取壊しが発生する可能性大。「借地権の買い取り」による更地化のチャンス。
  • 子育て世代 → 長期居住が見込まれるため、「地代の値上げ交渉」や「契約更新時の承諾料受領」が現実的。

5. 借地上の建物は「老朽化」しているか?

  • はい(築30年以上) → 建て替えの相談が来るタイミング。承諾料の受領や、それを機にした「等価交換」の提案がしやすい。
  • いいえ(新築・築浅) → 当面は状況が動かないため、安定した地代収入を維持するか、早めに「投資家へ売却」して資産を組み換える。

6. 地代は「公租公課(税金)の3倍以上」になっているか?

  • はい → 最低限の収益性は確保できている。継続保有も選択肢。
  • いいえ → 収益性が低すぎる(持ち出しに近い)。「地代の値上げ」を請求するか、それが難しいなら「売却」を優先すべき。

7. 境界確定(隣地との境界が明確か)は済んでいるか?

  • はい → いつでも「一般市場での売却」が可能。高値での取引が期待できる。
  • いいえ → 売却時に測量費用や時間がかかる。トラブルを避けるなら、境界不明のまま買い取る「専門業者・投資家への売却」を検討。

8. あなた自身に「交渉」や「管理」の手間をかける余裕はあるか?

  • はい(自分でやりたい) → 借地人と粘り強く交渉し、「等価交換」や「共同売却」で利益の最大化を目指す。
  • いいえ(任せたい) → 管理会社を入れるか、現在の権利関係をそのまま引き受けてくれる「投資家・業者へ売却」してスッキリさせる。

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底地は放置しておくと、収益性が改善しないばかりか、相続時に「負の遺産」となってしまうリスクがあります。

大切なのは、「持ち続けるリスク」と「活用した時のリターン」を正しく比較することです。

底地の有効活用に関するお悩みや、具体的な査定・交渉のご相談は、センチュリー21中央プロパティーへお任せください。

当社は、複雑な権利関係が絡む底地・借地権に特化した不動産会社です。豊富な解決実績をもとに、専門スタッフが地主様に寄り添った最適な出口戦略をご提案いたします。

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この記事の監修者

松原 昌洙マツバラ マサアキ

代表取締役 /
宅地建物取引士

CENTURY21 中央プロパティー 代表取締役/宅地建物取引士
都内金融機関、不動産会社での経験を経て、2011年に株式会社中央プロパティーを設立。長年にわたり不動産業界の最前線で活躍するプロフェッショナル。

借地権の売買に精通しており、これまでに1,000件以上の借地権取引や関連する不動産トラブル解決をサポート。底地や借地権付き建物の売却、名義変更料や更新料の交渉など、複雑な借地権問題に従事。

著書に「地主と借地人のための借地権トラブル入門書」など多数の書籍を出版。メディア出演やセミナー登壇実績も豊富で、難解な相続不動産問題も「わかりやすい」と説明力に定評がある。

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