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底地(貸宅地)の整理法について|底地の売却・相続

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作成日:
コンテンツ番号:1121

底地(貸宅地)の整理法について

底地(貸宅地)の整理法についてのイメージ

質問 現在複数の持っている土地を貸して家賃収入を得ていますが、相続等のことを考えると、自分の代で色々と整理をしようと考えています。
いわゆる底地を上手く整理する方法はありますか?

カラフルな家のオブジェのイメージ

底地は安価

底地を売却しようとしても、借地権が設定されている土地の価格は大きく下がってしまう傾向にあります。なぜなら、

(所有権の内容)

民法206条:「所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。底地は所有権を制限されています。」

完全な所有権は所有物の使用・収益・処分をすることができます。
しかし、底地は自身の土地に借地権を設定しており、所有権の権能である、使用が制限されており、完全な所有権よりも価値が低くなってしまいます。そのため、底地を買ってくれる人は、そこまで多くいませんし、買い手がいても価格は安い場合がほとんどです。

  • 底地権と借地権では借地権の方がはるかに価値が高いケースがほとんどです

以下、主には4つの方法で底地の整理をすることになるでしょう。

  1. 借地人に売却

  2. 地主に売却

  3. 底地・借地権の両者を共同で売却

  4. 底地を売却

それぞれ見ていきましょう

1. (底地を)借地人に売却

底地を売却したい場合、まず考えるのは借地人に買い取ってもらうことを考えるべきです。借地人は現に家を建てて住んでいるため、当然土地自体の必要性も高いはずです。借地人としても、土地が借り物であることで、色々な不安や制約が存在します。

例えば、更新の際には更新料が必要だし、突然地代の値上げを要求されるという不安もあるでしょう。完全所有権になった方が資産価値もあがるので、借地人は資金に余裕さえあれば、底地を買い取って完全所有権にしたいと考えていることが多いです。

底地を借地人に売却することができれば、業者に売却するときよりも高い値段で売却できるケースがほとんどです。これが、一番理想的な方法でしょう。
一方、価格調整が難しく、借地人に資力がなければ当然、この方法をとることはできません。

借地人が底地権を買取するイメージ図

2. (借地権を)地主に売却

一般的に地主は、「先祖代々の土地は売らない」という意識が強く、土地を売却することに躊躇する傾向があります。借地権を買い取ってもらう可能性は高いと言えます。

また、多くの地主は借地権を買い取る程度の資金力はあることが多いです。ただし、地主が借地権を買い取る現金を保有していないこともありますので、タイミングや価格が重要です。

地主が借地権を買取するイメージ図

3. 底地・借地権の両者を共同で売却

底地と借地権の両者を第三者に売却ができれば、完全な所有権として、高く売れることが見込めます。ただし、借地人が現に居住している場合は売却に応じてくれないケースが多く、この方法が使えるのは、稀有といえます。

すなわち、更新のタイミング相続が発生したタイミングという大きくは2つです。何十年に一度のタイミングしか考えられず、非常に難しいとも言えます。もちろん、交渉によっては、共同売却することも可能ですが、優先的に考えるべきではないといえます。

底地・借地権の両者を共同で売却するイメージ図

4. 底地を売却

底地を底地買取専門の不動産屋等の第三者に売却して換金化する方法です。借地人との交渉が面倒くさかったり、早期売却をしたかったりという場合です。

例えば、底地を多く所有していて、借地人の数が多くて一人ひとりと交渉するのが難しい場合や、相続が発生してしまって早急に現金が必要な場合です。このような場合、第三者(投資家)に売却することでスムーズに売却できます。

もちろん、完全な所有権ではなく底地部分の売却のため、価格は下がってしまいますが、それでも売却したいという場合はこの手段を使うと良いでしょう。

底地権を投資家に売却するイメージ図

当社では、地主借地人の状況に応じて、最適な整理方法を提示させて頂きます。底地、借地権でお悩みの方、一度当社にご相談ください。

この記事の監修者

松原 昌洙マツバラ マサアキ

代表取締役 /
宅地建物取引士

CENTURY21中央プロパティー代表取締役。静岡県出身。宅地建物取引士。都内金融機関、不動産会社を経て2011年に株式会社中央プロパティーを設立。借地権を始めとした不動産トラブル・空き家問題の解決と不動産売買の専門家。主な著書に「[図解]実家の相続、今からトラブルなく準備する方法を不動産相続のプロがやさしく解説します!」などがある。

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