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【弁護士Q&A】無償で借地を返還する方法について相談です|トラブル事例

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【弁護士Q&A】無償で借地を返還する方法について相談です

お金をかけずに借地を返還するにはどうしたらいいですか?
父が借地に住んでいたのですが、先々月他界し、現在空き家になっています。父の死後、家の名義は私に切り替えました。地代を払いたくないので、早く家を手放したいです。地主に返還したいと伝えたところ、更地にして返してくれといわれました。家の解体には300万〜400万かかるらしいのですが、解体費を払いたくありません。どうしたら良いでしょうか?

借地契約が終了した場合に、借地上に建物が残存するときは、民法のルールでは、借地人の費用と責任において借地上の建物を解体収去した上で、地主に土地を更地返還することが原則です(民法622条、599条1項)。

しかし、借地契約の終了に当たり、常にこの原則がそのまま適用されると、借地契約が終了する都度、借地上の建物を解体することを強いられることになります。このような事態は、借地人が建物を建てるために投下した資本を回収する途を閉ざすことになり、借地人にとって大きな不利益であるばかりか、まだ使用価値のある建物までもがいたずらに解体されることになり、社会経済的に見ても望ましくありません。

そこで、借地借家法では、借地人から地主に対して、借地上の建物を時価で買い取るよう請求する権利を認めています(借地借家法13条1項)。

この買取請求権は形成権と呼ばれるもので、権利を行使した時点で、借地人を売主・地主を買主とする建物の売買契約が成立したものとみなされます。すると、建物は買主である地主の所有物となりますので、借地人側が解体収去する必要はなくなります。

但し、この建物買取請求権が認められるための法律上の要件としては、借地上に建物が存在するほか、借地契約の存続期間が満了し、契約の更新がないことが必要とされています。これは、建物買取請求権は、誠実な借地権者を保護するための制度であるため、例えば、借地契約が地代未払いを理由に債務不履行解除されたような場合は、建物買取請求権は認められないことを意味します。

したがって、地主に建物を買い取らせたいのであれば、既に借地上の建物を使う必要性が無くなっているとしても、債務不履行解除を避けるため、地代の支払いは滞納しないように注意しなければなりません。

この記事の監修者

都丸 翔五トマル ショウゴ

社内弁護士

当社の専属弁護士として、相談者の抱えるトラブル解決に向けたサポートをおこなう。
前職では、相続によって想定外に負債を継承し経済的に困窮する人への支援を担当しており、これまでの弁護士キャリアの中では常に相続人に寄り添ってきた経験がある。
相談者の立場に立ち、不利な点も含め、必要な事実を正確に説明する高いプロ意識に定評がある。

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