借地権に強い弁護士はどう探す?借地人向けにわかりやすく解説
借地権に強い弁護士はどう探す?借地人向けにわかりやすく解説

目次
借地権は、一度トラブルになると地主との関係が悪化し、当事者だけでの解決が難しくなるケースが少なくありません。
借地権のトラブルが発生した場合、借地権に強い弁護士をどう探せばよいのでしょうか。
この記事では、
- 借地権トラブルは弁護士に相談したほうが良い理由
- 借地権のよくあるトラブル
- 借地権に強い弁護士へ依頼する方法
- 借地権に強い弁護士へ依頼する際の費用
について、借地人の皆様の視点に立って解説します。

借地権トラブルを弁護士に相談する4つのメリット
借地権のトラブルは、弁護士に相談するのがおすすめです。
借地権に強い弁護士に相談することで、トラブルの早期解決やご自身にとって有利な交渉が望めます。
借地権トラブルを弁護士に相談した方が良い理由は、以下の4つです。
- 法的根拠に基づき「有利に」主張できる
- 地主との交渉窓口を一本化できる
- 地主にプレッシャーを与えることができる
- 複雑な書類作成や手続きをすべて任せられる
メリット①:法的根拠に基づき「有利に」主張できる
弁護士に相談し対応を依頼すると、地主に対して法的根拠に基づいた主張ができます。
これにより、感情的な対立を避け、客観的な事実をもとに交渉を進めることが可能になります。
弁護士なら、地主の主張が法的に根拠のある主張かどうかも的確に判断できます。
地主の主張に法的根拠がない場合、借地人側から法的根拠のある主張を地主にすることによって、妥当な解決を期待できるでしょう。
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メリット②:地主との交渉窓口を一本化できる
弁護士に依頼すると、地主と直接やり取りしなくてよいメリットがあります。
なぜなら、弁護士が「今後は借地人本人ではなく弁護士宛てに連絡をするように」といった内容の「受任通知」を地主に送ってくれるためです。
法律に詳しくないからこのようなやり取りは苦手、地主と関係性が悪化し話し合いがうまくいかないといった場合でも、精神的な負担を軽減しつつ、弁護士が冷静に地主と話し合ってくれます。
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メリット③:地主にプレッシャーを与えることができる
弁護士に依頼すると、地主に受任通知が送られます。
この受任通知が地主に対して「法的な手続きも辞さない」というプレッシャーを与え、地主の高圧的な態度がこれまでとは一転して軟化することがあります。
特に、あなたが法律に詳しくないだろうと地主が強気の主張をしていた場合にこの傾向は顕著です。
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メリット④:複雑な書類作成や手続きをすべて任せられる
弁護士は、地主とのやり取りの手紙(協議書面)はもちろん、裁判になった場合の申立書や準備書面などの書類作成や各種手続きも借地人の代理人として代行してくれます。
書類は法的根拠に基づいた主張を記載するのが基本であり、裁判ではその主張を裏付けるための証拠も準備しなければなりません。
裁判は口頭ではなく書類をもとに進行するため、書類の重要性は非常に高いです。
弁護士は交渉のプロであるだけでなく書類作成(法律文書作成)のプロでもあるため、弁護士に相談すると安心できます。
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借地権でよくあるトラブルランキング
借地権でよくあるトラブルは、次のとおりです。
- 1位:地代の値上げを要求された
- 1位:地主が売却を認めてくれない
- 2位:更地にして土地を返せと言われた
- 3位:地主から高額な更新料・承諾料を求められた
これらに該当する場合、借地権に強い弁護士に早めに相談することをおすすめします。
1位:地代の値上げを要求された
借地権トラブルの中で、圧倒的1位を占めるのが地代に関するトラブルです。
地主から、固定資産税の上昇や周辺土地の価格変動などを理由に、地代の値上げを一方的に要求されるケースがこれにあたります。
地主には、借地借家法第11条に基づき地代の増減を請求する権利(地代等増減請求権)が認められています。
しかし、地主が請求すれば必ず値上げに応じなければならないわけではありません。
まずは地主と協議し、提示された金額が妥当なものかを見極める必要があります。
もし協議で合意に至らない場合は、家庭裁判所に調停を申し立て、それでも解決しなければ訴訟に発展する可能性があります。
突然値上げを要求されても慌てず、まずは弁護士などの専門家に相談し、提示額の妥当性や交渉の進め方についてアドバイスを受けることが重要です。
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2位:地主が売却を認めてくれない
借地権トラブルのうち典型といえるものが、地主が借地権の第三者への売却を認めてくれない、といったトラブルです。
例えば、子どもが独立するため借地権付き建物を売却して地方に住み替えたい場合があります。
しかし借地権の売却には地主の承諾が必要であるため、地主が認めてくれない場合、そのままでは売却に進めません。
当社センチュリー21中央プロパティーの調査によると、売却に進めない借地人の多くは、諦めて地主に借地を返還しています。

第三者への売却を承諾してもらえなければ、地主に建物を買い取ってもらう(建物買取請求権)、または建物を解体し更地にした状態で、地主に借地権を返還するかたちになります。
諦めて地主に返還することは、解体費用の負担が大きいことはもちろん、借地人にとって著しく不利な解決と言わざるを得ません。
実は、地主が売却を承諾しなくても、裁判所に地主に代わる許可を求める申し立て(借地非訟)が可能です(借地借家法第19条)。
地主が著しく不利となるおそれがなければ、承諾料の負担はありますが、通常は売却が認められます。
承諾料については後述します。
なお、裁判所に申し立てる前に、通常は当社のような不動産仲介業者に相談して買主を見つけておく必要があります。
裁判所は借地権の売却によって地主が不利となるおそれがあるかどうかを判断しますが、誰に売却するかがその判断の重要な要素となるためです。
3位:更地にして土地を返せと言われた
契約期間の満了時などに、地主から、借地を更地にして土地を返せと「更地返還」を求められることもあります。
原則、契約期間の終了によって、借地権を地主に返還する際は、建物を解体し更地にして返還する必要があります。
この時、解体にかかる費用は借地人が負担するのが一般的です。
ただし、正当な事由が地主側になく、借地契約の更新を拒否された場合では、「建物買取請求権」により借地上の建物を地主に時価で買い取ってもらうことが可能です(借地借家法第13条)。
地主側の正当事由は、よほどのことがない限り認められにくいのが実情です。
建物買取請求が行使できる要件は下記の通りです。
- 土地上に建物が建っていること
- 契約期間が満了していること
- 契約更新されないこと
建物を取り壊す解体費用は、借地人にとって大きな負担となります。
地主に更地返還を求められているケースでは、建物の解体を考える前に建物買取請求が行使できるかどうかも確認するとよいでしょう。
4位:地主から高額な更新料・承諾料を求められた
地主が借地権契約を更新したくない場合、相場からかけ離れた高額な更新料を提示することで、意図的に借地契約を更新させないようにすることがあります。
同様に、売却を承諾する代わりに、地主から高額な譲渡承諾料を求められる場合もあります。
そもそも、契約書に更新料や承諾料の定めがなければ、支払う法的な義務はありません。
しかし慣習上は承諾料(名義変更料)の支払いがあるため、借地権価格の10%程度が相場といわれています。
相場よりも高額な更新料や承諾料を求められた場合は弁護士などに相談するとよいでしょう。
なお、前述の借地非訟の裁判による場合、裁判所が選任する鑑定委員会の意見をもとに、裁判所が承諾料の支払有無や金額を決定します。

借地権に強い弁護士は少ない
借地権に強い弁護士とは、民法や借地借家法などの法律知識と、不動産トラブルの交渉経験が豊富な弁護士です。
借地権は、旧法と現行の借地借家法が混在し、契約時期によって適用される法律が異なるなど、専門性が非常に高い分野です。
そのため、民法と借地借家法の法律知識が豊富でなければ借地権に強い弁護士とはいえません。
また、借地権を売却するには地主の承諾が必要になり、承諾が得られなければ借地非訟の手続きを進めます。
地主との交渉や借地非訟を経験したことがない弁護士もいるため、このような経験が豊富な弁護士が借地権に強い弁護士といえます。
不動産トラブルの対応実績が豊富かどうかは、弁護士事務所のホームページで確認しましょう。
また、実際に弁護士と相談したときに、自分と似たような問題を取り扱ったことがあるかどうか聞いて確認する方法もあります。
借地権に強い弁護士の探し方は、次の章で解説します。
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借地権に強い弁護士の探し方と依頼の方法
借地権に強い弁護士の探し方と依頼の方法としては、以下のものがあります。
- 法律事務所に相談する
- 借地権専門の不動産業者に相談する
方法①:法律事務所に相談する
弁護士への依頼は、法律事務所へ直接相談するのが基本的な方法です。
弁護士は気難しいといったイメージを持っている方もいますが、ほとんどの弁護士は親身に話を聞いてくれます。
初回の相談料を無料としている弁護士も少なくありません。
法律事務所に相談するには、「借地権 弁護士 東京都」のように検索して、法律事務所のホームページから問い合わせフォームや電話で相談の予約をするのが一般的です。
相談の際は、借地契約書や地主とのやり取りがわかるメモ、固定資産税の納税通知書などを持参すると、話がスムーズに進みます。
また、「借地権 弁護士ナビ」や「借地権 弁護士ドットコム」などと検索して、表示される弁護士紹介サイトから弁護士や弁護士事務所を探す方法もよいでしょう。
方法②:借地権専門の不動産業者に相談する
借地権に強い弁護士に依頼するために、借地権専門の不動産業者に相談する方法もあります。
地主が借地権の売却を認めず借地人が借地非訟の手続きをとる場合、事前に買主を見つける必要があるため、むしろ弁護士事務所に直接相談するより不動産業者に相談するほうがスムーズです。
ただし、どの不動産業者でもよいわけではありません。
借地権は売るために地主との交渉が必要になる場合もあるだけでなく、個人が借地権を買うことは多くないことから、一般的な不動産業者では十分に対応できない場合もあるからです。
そのため、借地権に強い弁護士へ依頼したい場合は、借地権の取り扱い実績が豊富で弁護士が常駐している会社を選びましょう。
相談する不動産業者が見つかったら、電話や問い合わせフォームから相談を申し込み、来店や電話で具体的な状況を相談します。
当社センチュリー21中央プロパティーは、これまでに4万件を超える借地権トラブル相談・売却の実績があり、業界内でも随一の圧倒的なノウハウの蓄積がございます。
また、借地権に強い社内弁護士が常駐しており、初回のご相談時から同席します。
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借地権に強い弁護士へ依頼する際の費用
借地権に強い弁護士へ依頼する際にかかる費用としては、以下のものがあります。
- 相談料
- 着手金
- 報酬金
費用の金額は依頼する弁護士によって変わりますが、大まかに目安を示すと次のとおりです。
なお、現在は弁護士費用が自由化されているため、依頼する事務所によって大きく異なる場合があります。
【借地権に強い弁護士へ依頼する際の費用】
費用 | 相場(目安) |
相談料 | 30分ごとに5,000円 ※初回相談は無料の場合がある |
着手金 | 40万円 ※借地権の額が5,000万円以下であれば20~60万円程度 |
報酬金 | 借地権価格の5% |
※借地非訟事件の場合を前提としています。
※上記は目安であり、実際の金額は弁護士事務所によって異なります。
以降では、地主が売却を承諾しないため、裁判所に対して「地主に代わる許可」を求める申し立て(借地非訟)をする場合の弁護士費用を紹介します。
弁護士費用①:相談料
相談料は弁護士に法律相談をするときにかかる費用で、30分5,500円(税込)または1時間11,000円(税込)と設定されている場合がほとんどです。
ただし、初回相談は無料になる場合もあります。
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弁護士費用②:着手金
着手金は、弁護士に事件を依頼したときにかかる費用で、事件の結果にかかわらず返金されないのが原則です。
目安として30万円~50万円程度です。
経済的利益の額(この場合は借地権の想定売却価格など)に応じて変動することが多く、借地権の額が5,000万円以下であれば、20~60万円程度に設定している法律事務所が多いです。
ただし、借地権の額が5,000万円を超える場合は、超える部分について一定割合を加算した額となることがあります。
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弁護士費用③:報酬金
報酬金は、借地権の売却など、事件が成功したときにかかる費用です。
着手金とは別に支払う必要があります。
報酬金は法律事務所によって算定方法が異なることが多いため、一概に紹介することはできません。
目安を示すとすると、得られた経済的利益の10%~20%程度です。
必ず契約前に、費用の総額や算定方法について、明確な説明を求め、見積書をもらいましょう。

借地権を専門とする弁護士に無料で相談する方法
センチュリー21中央プロパティーには、借地権に強い社内弁護士が常駐しており、いつでも法的観点からの的確なアドバイスと、トラブル解決のサポートが可能です。
また、相談料、着手金、報酬金などの弁護士費用は一切いただいておりません。
ご相談の流れ
センチュリー21中央プロパティーへのご相談の流れは、以下の通りです。
- ご相談フォームまたはお電話よりお問い合わせ
- 初回のご面談時に借地権に詳しい社内弁護士が同席
- お客様のご事情に合わせて、最適な方法をアドバイス
- 地主との交渉も当社が代行
※社内弁護士へのご相談は、借地権の売却が前提となります。

株式会社中央プロパティー 法務部 弁護士 都丸 翔五 2005年 東京大学法学部 卒業2007年 東京大学法科大学院 卒業2009年 司法修習生(62期)2012年 弁護士資格取得 東京弁護士会所属。2023年、中央プロパティーに入社以降、年間約400件以上の借地権トラブルの解決をサポート。法的視点でのアドバイスや借地契約の有効性など、借地権に関する法律を熟知した都丸弁護士だからこそできるアドバイスが高く評価されています。 |

この記事の監修者
代表取締役 /
宅地建物取引士
CENTURY21中央プロパティー代表取締役。静岡県出身。宅地建物取引士。都内金融機関、不動産会社を経て2011年に株式会社中央プロパティーを設立。借地権を始めとした不動産トラブル・空き家問題の解決と不動産売買の専門家。主な著書に「[図解]実家の相続、今からトラブルなく準備する方法を不動産相続のプロがやさしく解説します!」などがある。