借地権を相続する5つのデメリットとは?
目次
親が住んでいた実家を相続する際、その土地が「借地権」だったと知って対応に悩む方は少なくありません。
借地権は土地が自分のものではないため、通常の不動産相続とは異なる特有のリスクや金銭的負担が伴います。
特に相続人がその家に住む予定がない場合、安易に相続すると「負動産」として将来の足かせになる恐れも。
本記事では、借地権を相続するデメリットと、リスクを回避するための適切な対処法を分かりやすく解説します。
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借地権を相続する5つのデメリット
他人の土地を借りて建物を所有する「借地権」を相続した後、利用予定がないまま保有し続けることにはリスクが伴います。
利用予定のない借地権を相続する主なデメリットは、以下の5つです。
- 毎月の地代と定期的な更新料の負担が続く
- 建物の建て替え・リフォームや売却に地主の承諾が必要
- 土地の返還時には自費で建物を解体する必要がある
- 担保評価が低くローンを組むのが難しい
- 地主との人間関係トラブル
デメリット①毎月の地代と定期的な更新料がかかり続ける
借地権の最大のデメリットの1つは、地主に対して毎月(あるいは毎年)の「地代」の支払い義務があることです。
たとえ相続した建物が空き家でも、契約が続く限り地代の支払いは止まりません。
さらに、契約の更新時(一般的に10年~20年ごと)には、高額な「更新料」が発生します。都市部では、更新料が数百万円にのぼるケースも珍しくありません。
土地の固定資産税や都市計画税は地主が負担しますが、それ以上のランニングコストがかかり続けることになります。
デメリット②建物の建て替え・リフォームや売却に地主の承諾が必要
借地上の建物は借地人名義の所有物ですが、大規模なリフォームや建て替えを行う際は必ず地主の承諾を得なければならず、さらに「承諾料」という一時金の支払いも必要になります。
また、第三者へ売却する際も地主の譲渡承諾が不可欠で、ここでも「譲渡承諾料(名義書き換え料)」が発生します。
このように、大規模な変更・処分を行う際は地主の許可と金銭が必要になる点は、借地権の大きなデメリットです。
デメリット③土地の返還時には自費で建物を解体する必要がある
借地を手放し、「地主に土地を返したい」と考えた場合、原則として借地人の責任と負担で建物を解体して更地に戻さなければなりません。
建物の解体費用は木造でも100万円以上かかることが多く、これは全額相続人の負担です。
そのため、「いずれ地主に土地を返そう」と考えて相続すると、「借地契約解除までの地代+返還時の建物の解体費」という大きな経済的負担がかかることになります。
デメリット④担保評価が低くローンを組むのが難しい
借地権は土地の所有権を持たないため、金融機関からの担保評価が著しく低くなります。
そのため、借地上の建物が老朽化して建て替えやリフォームを行う場合、通常のローン審査に通らず融資を断られるケースが少なくありません。
結果として、資金不足で建て替え自体を断念するなど、長期的に住環境の維持・改善が困難になる可能性があります。
デメリット⑤地主との人間関係トラブル
借地権を相続し、当事者が変わることで、地主とのトラブルも起きやすくなります。
普段のコミュニケーションがないことから関係が悪化し、やがて「挨拶がない」「契約内容を(地主側の有利な条件に)変えたい」「地代を上げたい」など、地主からの要求に悩まされるケースは非常に多く見られます。
また、遠方に住んでいる場合は、地主との交渉自体に手間がかかり、大きなストレスを抱えることにもなりかねません。
借地権を相続するメリットはある?
前章では借地権のデメリットをご紹介してきましたが、借地権ならではのメリットも存在します。
代表的なものとして、土地の固定資産税・都市計画税がかからない点、また相続税評価額も所有権の土地より低くなるため、相続税対策になる場合がある点などが挙げられます。
このほか、特に古くからの借地は立地が良く利便性が高い土地が多いことも魅力になりますが、こちらはあくまで自分で住んだり賃貸物件として人に貸す場合のメリットです。
空き家の場合、やはり維持管理の手間や地代などのデメリットが上回ることがほとんどといっていいでしょう。
相続した借地権を手放す方法3選
ご紹介してきたようなデメリットを避けるためには、早めの方針決定が重要です。
以下で、利用予定のない借地権を相続してしまった場合の3つの対処法をご紹介します。
- 地主に借地権を買い取ってもらう
- 第三者に借地権を売却する
- 地主と協力して「底地と借地権」をセットで同時売却する
対処法①地主に借地権を買い取ってもらう
1つ目は、借地人が土地の所有者である地主に直接借地権を売却する方法です。
買い手は地主自身であるため、第三者(不動産会社など)への売却に必要な譲渡承諾書の交付や、それに伴う承諾料の支払いは必要ありません。
ただし、地主が借地権を買い取る意思と資金を持っていることが条件となるため、地主に借地権の買取を打診しても成立しないケースは少なくありません。
売買が成立した場合の売却価格は、更地価格(完全な所有権の土地だと仮定したときの価格)の50%程度が一般的な目安です。
対処法②第三者に借地権を売却する
2つ目は、借地権専門の買取業者に借地権を買い取ってもらう、あるいは仲介業者に借地権の買主となる第三者を仲介してもらうという方法です。
第三者への売却となるため、地主の承諾と承諾料の支払いが必要になります。
▼買取業者と仲介業者の違い
| 売却方法 | メリット | デメリット | 売却金額の相場 |
| 買取業者への売却 | 借地権をスピーディーに現金化できる。 | 市場価格に比べて売却金額は大幅に下がる。 | 更地価格の50%以下 |
| 仲介業者を通じた第三者への売却 | 借地権を高額・好条件で売却できる。 | 契約完了までに2~4週間程度の時間が必要になる。 | 更地価格の60%~70%程度 |
上の表に従い、手早く借地権を現金化したい方は買取業者、可能な限り高額・好条件で売却したい方は仲介業者と、重視したいポイントに合う方を選びましょう。
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対処法③地主と協力して「底地と借地権」をセットで同時売却する
3つ目は、地主と協力して「借地権と底地を同時に第三者へ売却する」という方法です。
借地権と底地を同時に売ることができれば、買い手から見れば活用に制限のない「完全所有権」の不動産となるため、購入希望者の数は飛躍的に増加します。
さらに、売却金額も借地権単体の場合より大幅なアップが見込めるでしょう。
しかし、売却代金の分配で地主と揉めたり、そもそも地主が底地の売却に賛同しないことも多かったりと、かなり難易度の高い売却方法です。
とはいえ、実現したときのメリットは双方にとって大きいので、借地権専門の不動産会社への相談を前提に、地主に打診してみる価値は十分にあります。
まとめ
借地権は、相続後に地代や更新料、更地返還の際の解体費といった大きな経済的負担がかかり続ける財産です。
特に、「相続しても活用予定がない」という方にとってはデメリットだけが残る負の遺産となりかねないため、有効な対処法として売却のご検討をおすすめします。
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この記事の監修者
代表取締役 /
宅地建物取引士
CENTURY21 中央プロパティー 代表取締役/宅地建物取引士
都内金融機関、不動産会社での経験を経て、2011年に株式会社中央プロパティーを設立。長年にわたり不動産業界の最前線で活躍するプロフェッショナル。
借地権の売買に精通しており、これまでに1,000件以上の借地権取引や関連する不動産トラブル解決をサポート。底地や借地権付き建物の売却、名義変更料や更新料の交渉など、複雑な借地権問題に従事。
著書に「地主と借地人のための借地権トラブル入門書」など多数の書籍を出版。メディア出演やセミナー登壇実績も豊富で、難解な相続不動産問題も「わかりやすい」と説明力に定評がある。